メロ / ミドルコープがチームを結成
こちらの記事によるとオランダのミドルコープが来シーズンはメロとペアを組むようです。
記事にもある通り、今年はミドルコープにとってはいまひとつなシーズンだったのではないかと思います。シーズンの序盤は同国のハーセ、中盤以降はドイツのミースと組むことが多かったですが、あまりコンスタントな成績を収めることができず、結果は29勝-31敗の負け越しのシーズンとなり、デビスカップの代表からも外されてしまいました。
一方のメロも今年はピアースとシーズン途中から組んでタイトルも取りましたが、やはり戦績が安定せずシーズン終了を待たずに解散。その後は特定の選手をなかなかパートナーに出来ず仲良しのシングルスプレーヤーのズベレフやマクドナルドと組むことが多かったですが、こちらも戦績がなかなか振るわず22勝29敗で負け越しのシーズンとなりました。メロに関しては上海で同国のマトスと組むことが表明され、てっきりオリンピックに向けて組み込んでいくのかと思っていたのですが、上海で初戦で負けて以降は組んでいません(マトスはその後、別のブラジル人選手、デモリネルと継続的に組んでいるので、メロよりデモリネルの方が相性が良いという判断があったのかもしれません。)
そんなこんなでイマイチな2023年シーズンを過ごした二人が新たにチームを結成することになりました。共に1983年の9月生まれで来年で41歳になるベテラン同士ですが、プレースタイルは対照的で、メロはネットプレーを得意とし、ミドルコープはストローク戦を得意としています。お互いが再浮上の起爆剤となれるか注目のペアリングだと思います。
解散するペアと新規ペアと(2023-2024)
ツアーファイナルズが終わり、ダブルスは来シーズンに向けてペアの解散&再結成が行われる時期が来ました。今回はヘリオバーラのブログの情報に基づいて来季のペアについて書きたいと思います。
ヘリオバーラ自身は10月の上海マスターズを最後に約3年に渡ったグラスプールとのパートナーシップを解消することになりました。ブログの前半はいかにグラスプールとの関係性が変わってしまったかという話が赤裸々に書かれています。後半は新しいダブルスパートナーを見つけることがいかに大変だったかということについて書かれていて。どちらもこんなにオープンにして大丈夫なのかと心配になってしまいますが、テニスファンとしては大変面白い内容でした。
さて、ブログの内容に基づいてまず今季で解散が決まったペアを列挙します。
かなり意外だったというのが正直な感想です。クールホフ / スクプスキに関しては今年のウインブルドンのチャンピオンですし、ロジェ バセランとゴンサレスはグランドスラムでこそ結果が出ませんでしたが、マスターズ1000を2大会制する大成功と言っていいシーズンを過ごしたペアでした。
アレバロとロジェのペアだけが結果の面で言えば昨年より乏しい感じではありましたが、ジャパンオープンの様子を見ていると凄く関係性が良さそうに見えていたので、やはりこれも意外でした。しかし、上述のヘリオバーラのブログによるとこのペアの解散は上海の時点で決まっていたようなので、私がジャパンオープンで試合を観た時点ではもう来季の解散が決まっていたということになります。
そして、以下が来季から組むことになるペアの組み合わせです。
クールホフとメクティッチに関しては元々組んでいたペアです。全米オープン準優勝、ツアーファイナルズ優勝など実績があったのですが、東京オリンピックに向けてメクティッチが同国の選手(パビッチ)と組むことになったため解散になりました。組んでいた時から関係性の良さはうかがえるペアではあったので再結成自体は納得です。ただそれでもクールホフ / スクプスキが解散したことの驚きの方が勝りますが…。
クールホフとペアを解消することになったスクプスキはサンチャゴ・ゴンサレスと新たに組むことになります。ゴンサレスのパートナーだったロジェ バセランはどうするのか明確な情報は無いようなのですが、ヘリオバーラのブログによるとパリ五輪に向けてマウと組む可能性が濃厚のようです。
ヘリオバーラに関してはピアースと組むことについて、かつてのピアースのパートナーであり同じフィンランドの先輩であるコンティネンに相談したとブログには書かれています。ピアースはピアースでコンティネンとペアを組んでいたときがキャリアの最盛期で、それ以降は少し苦しんでいる印象ですから、お互いにとってこのペアリングは再起をかけたものになるでしょう。
W.クールホフ / N.スクプスキ vs R.ボパンナ / M.エブデン
2023年11月17日 ニットーATPファイナルズ ダブルス ラウンドロビン
R.ボパンナ / M.エブデン 6-4 7-6(5) W.クールホフ / N.スクプスキ
今年の男子ダブルスは混戦模様でこの試合の直前まではドディグ / クライチェク、ゴンサレス / ロジェ バセラン、グラノイェルス / セバリョス、そしてこの試合に出ている2組に年間No1の可能性が残っていました。
この試合に関しては勝った方がセミファイナル進出が決定し、敗れた方はグループリーグ敗退が決定すると共に年間No.1の可能性が消失するという、勝敗によって天と地ほど差がある試合でした。
試合内容としてはエブデンが絶好調でした。サーブもリターンもボールに対する反応も全て良かったと思います。第2セットはクールホフ / スクプスキがよく我慢してタイブレークまで粘り、タイブレークでも二人のスーパーリターンで一時は優位に立ちましたが、スクプスキのイージーなボレーミスで追いつかれてしまったのが痛かったです。
ボパンナにとってもエブデンにとってももし優勝できれば初のツアーファイナルズのタイトルとなります。特にボパンナについては今後のキャリアでそう多くのチャンスは残っていないでしょう。個人的には彼にタイトルを獲らせてあげたいと思っています。
~追記~
このチームは準決勝でグラノイェルス / セバリョスと対戦が決まりました。ボパンナ / エブデンが年間No.1を獲るためには準決勝での勝利が必須となります。その上でもうひとつの準決勝でゴンサレス / ロジェ バセランが敗退した場合にはその時点で彼らの年間No.1が確定します。もし、ゴンサレス / ロジェ バセランが勝利した場合には決勝で年間No.1をかけてこのペアと対戦することになります。