ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

メロ、8年ぶりのシングルス

最近はダブルス選手がシングルスの試合に出るのが流行りなのでしょうか。

 

今週開幕のエクソンモービルオープンの予選にダブルスランキング11位のマルセロ・メロが出場しました。メロがシングルスをプレーするのは2013年6月以来のこと。

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2016年のジャパンオープンのときのメロ

実はこの予選、直前で出場を取り止めた選手が複数いたため、メロも含めalternateのダブルス選手が3人も出ています。メロの対戦相手になったプッツもその1人で、彼にとっても2年振りのシングルスでした(ちなみに残りのもう一人はプッツのダブルスパートナーのニールセンです)。

 

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2019年、慶応チャレンジャーのときのプッツ

メロもプッツも現在はシングルスランキングが無いのですが、なぜだがメロが繰り上がりの第8シード扱い。しかし、結果としてはブランクが短くて有利だった(?)プッツが6-3 6-2 でメロを下しています。

 

そのプッツも予選2回戦で敗退し、結果的に今回シングルスに登場したダブルスプレーヤーは全員予選で姿を消しています。

 

本職のダブルスではプッツとメロはそれぞれドローの上と下に別れたので、ダブルスでの再戦は両選手が決勝に進出した場合に限り実現することになります。

″印パ”ペア、7年振りの結成

3月15日から開幕のアカプルコの大会のエントリーリストが発表されました。

 ボパンナ / クレシのペアの名前があります。嬉しいペアの再結成です。このペアは2010年のUSオープンで準優勝(決勝でブライアン兄弟に敗退)したペアなのですが、それ以上に特筆すべきはこの二人が政治的対立状態にあるインドとパキスタンの選手であるということです。↓が当時のニュース記事です。この活躍で二人はこの年の「アーサー・アッシュ・ヒューマニタリアン・アワード」(人道的な活動をしたテニス選手に贈られる賞)を受賞しています。

news.tennis365.net

 

ボパンナとクレシは誕生日が数日しか違わない同い年の選手です。↓の記事によるとジュニアの時からお互いを知っていたようですね。2003年に初めて組んでから不定期に組んでいましたが、2010、2011、2014年はほとんど固定のペアとしてツアーを周りました。

www.olympicchannel.com

 

今回のアカプルコでの結成は2014年以来、実に7年振りの再結成となります。パートタイムのペアなのか、このまま固定で組むのかはわかりませんが、ファンとしては固定で組んで欲しいペアの一つです。ボパンナはこのところ固定のパートナーと組んでいないので、そういう意味でも良い機会なのではないかと思います。

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2017年のジャパンオープンのときのクレシ

 

I.ドディグ / P.ポラセク vs R.ラム / J.ソールズベリー

2021年 全豪オープン  男子ダブルス決勝

ドディグ / ポラセク 6-3 6-4 ラム / ソールズベリー

 

ドディグ / ポラセクは準決勝で今季無敗だったメクティッチ / パビッチのペアを下しています。 メクティッチ / パビッチは下の記事で書いたように、2ndサーブでのポイント獲得率が異常に高いペアだったのですが、この準決勝ではポラセクのリターンが良く、メクティッチ / パビッチは2ndサーブで44%としかポイントが獲れず敗れています。

doublesgeek.hatenablog.com

 

そのポラセクのリターンはこの決勝でも健在でした。クリーンヒット出来なかったリターンは無かったのではないかというぐらいリターンが当たっていました。4人の中で唯一グランドスラムの決勝の経験の無いポラセクでしたが、コイントスの時もにこやかでしたし、最後のサービング・フォー・ザ・マッチのときもあまり緊張した様子がありませんでした。試合後のスピーチでこの決勝の前々日に第二子が生まれたと言っていましたが、もしかしたらこっちが彼にとっては決勝進出以上の出来事で、それ故にリラックス出来ていたのかもしれません。WOWOWの実況の中でもあったとおり、ポラセクは2013年に一度引退し、2018年に現役復帰した選手です。復帰してきて本当に良かったですね。

www.atptour.com

 

ポラセクのパートナーのドディグにとっては2015年の全仏以来のグランドスラムタイトルです。この試合ではポラセクが良すぎたのでちょっと印象が地味でしたが、ドディグもいいプレーだったと思います。

 

負けてしまったラム / ソールズベリーは二人とも表彰式の爽やかな態度が好印象でした。これだけいいプレーを相手にされてしまったらもうしょうがない、ということでもあったのだと思います。もう少しこのペアのロブリターンが上手く決まっていたらまた展開も違ったような気もするですが、ドディグとポラセクのサーブ力がそれを許さなかったということなのでしょう。この後はソールズベリーの地元のウインブルドン、ラムの地元の全米と、もっと獲りたいであろう大会がまだ控えています。二人とも親日的な選手なので是非日本にもまた来て欲しいですね。

 

試合のハイライトはこちら↓


【マッチハイライト】R.ラム&J.ソールズベリー vs I.ドディグ&F.ポラセク/全豪オープンテニス2021 ダブルス決勝【WOWOW】

 

セレモニーの様子はこちら↓


Men's Doubles Ceremony - Ram/Salisbury vs Dodig/Polasek (F) | Australian Open 2021

 

スタッツはこちら↓

ausopen.com

ボパンナ、8年振りのシングルス出場!

以前の記事でダブルスプレーヤーのソアレスが5年ぶりにシングルスをプレーしたことを紹介しましたが、今回は40歳のロハン・ボパンナがシングルスに挑戦しました。

doublesgeek.hatenablog.com

 

全豪オープンの裏では翌週から開幕のシンガポールテニスオープンのシングルスの予選が行われています。ボパンナが出場したのはこの予選です。こちらによるとAlternateの3番目だったみたいですが、よく滑り込みましたね。

 

ボパンナがツアー大会のシングルスをプレーするのは2013年のクイーンズクラブ以来とのこと。勝てばその時以来の勝利でしたが、アメリカのユーバンクスに6-3 6-4で敗れています(スタッツはこちら)。ちなみにユーバンクスは24歳の選手なので実に16歳差の対決で、記録上ではユーバンクスが3歳の時からボパンナはプロとしてツアーを周っていたことになります。

 

本職のダブルスは全豪に続きマクラクラン勉とペアを組みます。パートタイムのペアなのか、今シーズンはこのペアで行くのかは今のところよくわかりません。いずれにせよせっかく新設されたアジアのトーナメントなので、二人には頑張ってきて欲しいと思います。

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一昨年のジャパンオープンの時のボパンナ(左から2番目)

S.ストーサー / M.エブデン vs B.クレイチコバ / R.ラム

2021年 全豪オープン ミックスダブルス決勝

クレイチコバ / ラム 6-1 6-4 ストーサー / エブデン

 

シングルスに続けてストーサーの試合を観ることになりましたが、シングルスと同じくストーサーにとっては厳しい内容の試合になりました。

doublesgeek.hatenablog.com

 

WOWOWの実況を聞くまで知らなかったのですが、今回プレーした4人は全員過去に全豪のミックスダブルスのタイトルを持っているそうです。ストーサーは2005年、エブデンは2013年に優勝経験があり、クレイチコバとラムは2019年にもペアを組んで優勝しています。

 

この試合は立ち上がりのエブデンが固かったですね。本来はシングルスの選手であるエブデンとしてはもっとラケットをスウィングしていくプレーが持ち味だと思うのですが、この日はボールに合わせていくようなショットが目立った気がします。

 

第2セット、エブデンとストーサーがそれぞれサーブをキープして、少し落ち着いたかに見えましたが、安定しているクレイチコバ / ラムを崩せるほどのプレーはできませんでした。クレイチコバ / ラムはエブデン / ストーサーが本調子でないことを間違いなく感じていたでしょうから、とにかく低いボールをしっかり打ってエブデンとストーサーに難しいボレーを打たせることに注力していたように思います。序盤はエブデンにボールを集め、エブデンの調子が上がってきたら今度はストーサーに集めてと、相手ペアを上手くのせないような配球をしていたのも印象的でした。

 

母親になって初のグランドスラム決勝の舞台にたったストーサーですが、残念ながらタイトルはおあずけになりました。まだまだダブルスではチャンスがあるレベルの選手ですからこれからも頑張って欲しいと思います。

M.アレバロ / M.ミドルコープ vs J.マレー / B.ソアレス

2021年 全豪オープン 男子ダブルス準々決勝

マレー / ソアレス  6-3  6-4  アレバロ / ミドルコープ

 

ミドルコープは個人的に注目している選手です。今年38歳になるベテランですが、ツアーレベルで活躍するようになったのは30歳を過ぎてからなので、遅咲きの選手と言っていいでしょう。元々はサーブ&ボレーをせずグランドストロークを主体としたプレーをしていましたが、昨年からサーブ&ボレーをするようになりました。さらに上を目指すためにプレースタイルを変えてきたのでしょう。その効果なのかわかりませんが、これまで2回戦進出が最高だった全豪オープンで初めてベスト8に入ってきました。この試合に勝てばグランドスラム全体でも初のベスト4となります。非常に気合が入っているのが感じられました。

 

しかし、この試合に関してはマレー / ソアレスが良すぎました。改めてこのペアの巧さを感じた試合でした。このクラスの選手になってしまうと当たり前のことではあるのですが、マレーもソアレスも反応が速くてポジション取りが的確です。アレバロとミドルコープにしてみれば強い突き球を打っても対処してくるし、陣形に穴は無いしなのでどうしても無理をせざるを得ない状況だったのではないでしょうか。試合としては終始マレー / ソアレスのペースだったと思います。第2セットの中盤でソアレスのサーブをブレークバックし一瞬挽回できそうな雰囲気もありましたが、結局次の2ゲームを連取されて試合終了となりました。

 

マレー / ソアレスはこれで今年は8戦全勝。もしこのままファイナルに進出すれば、同じく今季負けなしのメクティッチ / パビッチとの全勝対決となる可能性も十分にあります。試合後のインタビューで″去年も君たちが組んでいれば君たちが優勝していたんじゃない?”とインタビュアーが言ってましたが、この勢いだと優勝するかもしれないと思うぐらいに今日の二人は強かったです。準決勝ではディフェンディングチャンピオンラム / ソールズベリーと対戦になります。どちらもトップクラスのダブルスチームですが、結成時期がダブっていないため意外にも両ペアの対戦はこれまでありません。サーブの良いラム / ソールズベリーに対し、この二人のリターンの精度が鍵となりそうです。

M.ダニエル / P.オズワルド vs R.ラム / J.ソールズベリー

2021年全豪オープン 男子ダブルス準々決勝

 R.ラム / J.ソールズベリー 7-6(5) 6-2 M.ダニエル / オズワルド

 

ノーシードのダニエル / オズワルドのペアが準々決勝に勝ち上がってきました。この試合に勝てば、二人にとってはキャリア初のグランドスラムベスト4です。対戦相手のラム / ソールズベリーはディフェンディングチャンピオンのペアです。両ペアは過去2度の対戦があり、いずれもラム / ソールズベリーが勝利しています(ちなみにその内の1回は一昨年のジャパンオープンです)。

 

ダニエル / オズワルドの2回戦の試合の記事で、このペアが慈善活動を頑張っていることを書きましたが、対戦相手のラムも慈善活動を行っています。Evidence Actionという貧困問題、特にアフリカ郊外の地域への清潔な水の供給に力を入れている団体に寄付をしているそうです。

doublesgeek.hatenablog.com

highimpactathletes.org

www.evidenceaction.org

 

この試合のポイントは間違いなくダニエルのサーブでした。何度もトスを上げ直す様子があり、恐らくあまり調子が良くなかったのだと思います。さらにこの時間帯、ダニエルがサーブを打つサイドは太陽がサーバーの右前方から当たる形になっていました。スライス系のサーブを持ち球にしているダニエルにとっては非常に厄介な太陽の位置だったと思います。相手のラムも同じサイドからサーブを打つのでもちろん条件は一緒なのですが、ラムはトスを左寄りにあげるためかあまり影響は受けないらしく、サクサクサーブをキープし、ダニエルだけがサーブに苦しむ展開が続きました。第3ゲームも第7ゲームも2本のダブルフォルトがあるうえに、1stサーブの確率もあまりよくありません。はっきり言っていつブレークされてもおかしくないクオリティのプレーが続きましたが、それでもサーブの立ち位置を変えたり、(オズワルドの指示があったのかもしれませんが)2ndサーブで思い切ってフォアを狙ったりして、なんとかキープを続けてタイブレークに入りました。

 

タイブレークではそれまでのゲームと逆のエンドからサーブを打つことができます。やっと眩しくないサイドから打てる…と思って油断したわけではないでしょうが、ここでダニエルがソールズベリーからリターンエースを食らってサーブを落とし、第1セットを失います。

 

第2セットもダニエルのサーブの不調は変わりませんでした。第4ゲームのサーブをダブルフォルトが絡んだ形で落とし、こうなってしまうとペアのどちらも屈指のサーブの威力と安定性を誇るラム / ソールズベリーを止める手立てはなく、第8ゲームのダニエルのサーブも落として試合終了となりました。最後のゲームはダニエルもオズワルドも少し集中力が切れてしまった印象です。

 

いくらなんでもダニエルのサーブが悪すぎでした。私の数え間違いでなければダニエル一人で7本のダブルフォルトがあったと思います。パートナーのオズワルドが良かっただけにもったいない敗戦でした。

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↑こちらのインスタグラムによると今大会のダブルスチームでペアの両方が隔離措置にあったのはこのペアだけのようですね。良いチームだと思うので、今後も頑張って欲しいと思います。

 

勝ったラム / ソールズベリーはこれで2年連続のベスト4ということで、相変わらず安定した強さを発揮しています。準決勝ではアレバロ / ミドルコープ vs マレー / ソアレスの勝者と対戦になります。