2023年　横浜慶應チャレンジャー　観戦記②

2023年11月25日（土）　男子ダブルス決勝

F.ベルゲビ / M.ヴェルディア　2-6 7-5 11-9　R.ホー / C.プッターギル

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準々決勝の時点でシード勢が全滅したので、決勝はノーシードのペア同士の対戦となりました。ベルゲビ / ヴェルディアは今年の6月から組み続けているペアです。松山から始まる日本のチャレンジャーシリーズも全てこのペアで出ています。一方のホーとプッターギルは松山と兵庫ではそれぞれ別の選手と組んでおり、ペアを組むのはこれが初めてになります。両者とも兵庫でベルゲビ / ヴェルディアと対戦しており、プッターギルは敗れていますが、ホーは勝利しています。

この試合は第1セットはベルゲビ / ヴェルディアがサービスゲームに苦しみました。ファーストサーブの入りが悪い上に、ホー / プッターギルのリターンが良いのでなかなかリズムが作れませんでした（後でスタッツを確認したところ56%しかファーストサーブが入ってませんでした）。結局ベルゲビとヴェルディアがそれぞれ1回ずつサーブをブレークされ、第1セットは2-6でこのセットを落としました。

⇧リターンを打つプッターギル（左）。この試合、プッターギルもホーもリターンが非常に安定していたと思います。

⇧ジャッジにクレームをつけるヴェルディア。この後観客にも同意を求めていたりしてなんだか憎めない感じでした。

第2セットに入るとベルゲビ / ヴェルディアはだいぶサーブの確率を改善してきましたが（70%入っていました）、それでも流れが悪いのは変わりません。自分たちのサービスゲームではブレークポイントを凌がなくてはならなくなる一方、相手のサービスゲームは順調にキープされてしまう苦しい展開が続きました。どうにか粘ってキープを続け、第12ゲームのプッターギルのサーブでこの試合初のブレークをして、7-5でこのセットを取ります。

⇧第7ゲームのベルゲビのサーブでは0-40の大ピンチ。これまであまり使って無かったIフォーメーションを多用して凌ぎます。

⇧苦しい第2セットを取りガッツポーズする二人（ちょっとピント合ってないですが…）。

マッチタイブレークでもベルゲビ / ヴェルディアは先にミニブレークを2つ先行される苦しい展開が続きます。どうにか追いついて8-8にした直後にまたブレークされ、マッチポイントでホーのサーブを迎えてしまうという大ピンチを迎えます。ここをベルゲビが執念のロングラリーでポイントを奪って追いつくと、2本目のホーのサーブもブレークに成功し、逆転して10-9でマッチポイントを迎えるとヴェルディアがサーブをキープし、大逆転での勝利となりました。

⇧マッチポイントを迎えたときのベルゲビ / ヴェルディア。

⇧勝利した瞬間。嬉しそうなヴェルディアと何故かラケットを投げるベルゲビ。

⇧お客さんの拍手に応える二人。お辞儀も披露してくれました。

⇧表彰式の準備までの間に行われたインタビュー。これとは別に表彰式でのチャンピオンズスピーチもあるという段取りでした（多分ヴェルディアはこれがチャンピオンズスピーチだと勘違いしていたと思います）。ベルゲビはこの試合だけでなく準決勝の松井 /上杉戦にもたくさんの観客が来てくれたことについて言及し、感謝を述べてくれました。

表彰式の準備に結構時間がかかった上にその後サイン会もあったので選手サイドとしては寒い中拘束時間が長くて大変だったと思います。特に負けてしまったホー / プッターギルにとっては長い時間だったのではないかと思うので、嫌な顔せずよく最後まで付き合ってくれたと思います。

⇧準優勝の表彰。お客さんに身振りで感謝を伝えるプッターギルとホー。

⇧フォトセッション

正直内容が良かったのはホー / プッターギルの方だったと思います。変なミスがほとんどなかったですし、終始安定していました。文字通りあと一本取れなかっただけの敗退だと思います。このペアで四日市チャレンジャーにもエントリーしており、1回戦に勝った場合は2回戦でベルゲビ / ヴェルディアと再戦する可能性があります。

勝ったベルゲビ / ヴェルディアはこれがチームとしては初のチャレンジャーのタイトルです。準決勝勝利後のインタビューの様子を見ているととても仲の良い二人のようですね。ベルゲビのインスタグラムにはヴェルディアと松山城、USJ、明治神宮を訪れた様子もアップされていて、日本を楽しんでくれている様子でした。