ダブルスファンの雑記

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2023年 木下グループジャパンオープン 観戦記⑦

2023年10月18日 ダブルス1回戦

M.アレバロ / J.ロジェ 6-4 6-4 A.エレール / L.ミドラー

これまで観た試合のなかでも最もエンタメ性の高い試合だったと思います。アレバロのパワフルなストロークやロジェの躍動感あるネットプレーが光りました。二人のプレーにお客さんがどよめく場面が何度もありました。

 

対戦相手のエレール / ミドラーはベーシックで堅実なテニスをするチームです。その分ポイントの取り方が地味なので余計にアレバロ / ロジェの派手さが目立った気がします。

⇧試合開始前に現れたのは松岡修造。センターコートの試合の解説をしていたそうです。

⇧選手たちに日本語が通じないのをいいことにコイントスに茶々入れする松岡修造(左端)。トスにはエレール / ミドラーが勝ち、サーブを選択しました。

⇧リターンダッシュするロジェ。セカンドサーブに対してはほぼ全てリターンダッシュしていたと思います。

アレバロが最も得意とするフォアハンド。コートの外に出るまで回り込んでいます。

⇧第3ゲームはミドラーのサーブ。多くの選手はボールパーソンから3球もらってボールを選びますがミドラーは選ばずもらった2球をそのまま使います。

⇧第1セットの時は西日が射していた関係で線審も審判台側にいましたが、日が落ちたのでセット間に審判台と反対側に移動しています。

センターコートのデイセッションが全て終わったため、第2セット開始のころにはだいぶお客さんが入っていました。

⇧第2セット序盤、アレバロがスマッシュを空振りしたのですが、バックアップに入っていたロジェがバックのハイボレーでウィナーを取るスーパープレー。会場は大きく湧きました。

 

第2セットの第9ゲームではちょっとしたトラブルが起こります。エレールのサーブに対して線審はフォルトのコール。これに対してエレール / ミドラーがチャレンジを要求し、判定が覆ったのですが、主審の太田さんはここでリプレイ・ザ・ポイントをコールします。これに不満をあらわにしたのはチャレンジに成功したミドラーでした。というのもこの場面でレシーバーだったロジェはリターンをミスしており、ミドラーはサーブがインだったのだからやり直しではなく自分達のポイントのはずだと主張していました。

 

ルール上では、線審のフォルトのコールがロジェのリターンに影響があったかどうかが争点になります。影響があったのであればポイントのやり直し、コールの有無に関わらずロジェがリターンを返せなかったと判断されたらサーバー側のポイントになります。これには明確な基準はなく主審の主観による判断となり、主審の太田さんの判断は前者だったということなのですが、ちょっとミドラー達には気の毒な判定だった気がします。

⇧抗議するミドラー

⇧試合終了

⇧第2セットのジャッジの件についてロジェ、ミドラー、太田さんの3人で話をしていたようです。

⇧ロジェが話をしている間、アレバロは一人でお客さんに応えていました。

⇧お客さんに手を振りながらコートを去るロジェ。

 

冒頭にも書きましたが非常にエンタメ性の高い試合でした。お客さんもたくさん入っていて非常に良い雰囲気での試合だったと思います。ネットプレーが得意なロジェとストロークが得意なアレバロと役割がはっきりしているのも観やすさの一因だったような気がします。

 

勝ったアレバロ / ロジェは次戦でマクラクラン / 西岡に勝利しましたが、準決勝でヒジカタ / パーセルに敗れ、決勝進出を逃しています。