ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

マーカス・ダニエルのハイ・インパクト・アスリート

ニュージーランドのダブルスプレーヤー、マーカス・ダニエルが今季獲得の賞金額の10%を慈善団体に寄付することを表明しました。ダニエルは現在ダブルスランキング45位の選手で、昨シーズンの獲得賞金額は74,607ドル(多分アメリカドル)でした。仮に今シーズンも同じくらい彼が稼いだ場合は日本円で約77万円の寄付をすることになります。

news.tennis365.net

www.atptour.com

上述の記事によるとダニエルは自分でハイインパクト・アスリートという団体を設立したそうです。↓がその団体のホームページで、私の英語力が乏しいので自信が無いのですが、恐らくアスリート(だけでなく一般の人も参加できるみたいですが)と様々な慈善団体の橋渡し的なことをする役割をになっているのだと思います。ハイインパクト・アスリートに参加した選手は、自分の収益の何パーセントを寄付するか、その寄付をどの団体に提供するかを決められるようです。ダニエル自身は前述の通り獲得賞金の10%をThe Humane LeagueThe Clean Air Task ForceThe Good Food Instituteという3団体に寄付することを表明しています。

highimpactathletes.org

 

同サイトでダニエルが書いているブログによるとハイインパクト・アスリートは『効率的利他主義』の思想に感銘を受けたダニエルが、それをスポーツ界に持ち込めないかと考えて設立したとのこと。設立に向けてダニエルはプリンストン大学で『効率的利他主義』の講習を受けたのだそうです。

ja.wikipedia.org

ideasforgood.jp

テニス選手の、それもダブルスプレーヤーが設立した団体ということで、やはりダブルスの選手が多数参加を表明しています。ダニエルのダブルスパートナーであるオズワルドをはじめ、ソアレス、ラム、ボパンナ、クレシ、クールホフ、ミドルコープ、マクラクラン勉、ニールセン、ジレ、ブリーゲン、リンドステッド、ネスタ―(引退)らが名を連ねます。女子もサンダース、メリカ、ダブロウスキーといったダブルスの名手が参加を表明しています。

 

ただ、ダニエルが宣言した賞金額として10%の寄付というのは流石に破格の数字で、寄付をしている選手の中でもここまで高い割合を呈示している選手はいません。ダニエル自身もブログの中で

I strongly believe that those in the nonprofit world should walk the talk. I wouldn’t expect anyone to donate or pledge if I wasn’t donating or pledging myself.

 ”非営利的活動はおいては、自分で言ったことを自分で実践するべきだと考えている。もし私が何の寄付もしなかったら、誰一人寄付しようとしないだろう”(私なりの訳です。間違ってたらすいません)と述べています。ここにはダニエルの設立者としての責任感と意識の高さを感じて頭が下がる思いです。