パエスとオリンピック
今年限りでの現役引退を表明していたパエスが引退を撤回し、2021年も現役を続行することを表明しました。
Next season marks 3️⃣0️⃣ years on tour for @leander! 😲
— ATP Tour (@atptour) 2020年12月13日
The doubles legend confirms he'll play on in 2021 👏
パエスが引退を撤回した最大の理由はオリンピックの延期でしょう。下の動画によるとパエスが既に達成している7回連続でのオリンピック出場は(恐らくテニス選手の)世界記録だそうで、次の東京五輪に出場すれば8回連続の出場ということになります。
Veteran Tennis Player Leander Paes On Tokyo Olympics 2021 | India Today eConclave
パエスの現在の世界ランキングは129位で、これはインド国内のダブルスランキングでは5番手ということになるのですが、オリンピックの出場資格という点で見るとパエスまで上位5名の内、出場資格があるのはボパンナとパエスだけなので、恐らくこの二人がペアを組んで出るのだと思います。ちなみに前回のリオ五輪もボパンナ / パエスのペアで出ていますが、この時は1回戦で敗れています。
パエスのオリンピックというとどうしても思い出してしまうのは2012年のロンドンオリンピック前のゴタゴタです。当時インドのダブルスと言えばグランドスラムでの優勝を経験しているブパシ/パエスのペアでした。しかし、この二人実は非常に仲が悪く、なんとブパシが公式に”もうパエスとは組みたくない”という声明を出してしまったのです。これに国内No.3のボパンナも同調したため、結局ロンドン五輪はブパシとボパンナのペアで出ることになり、パエスはインドのシングルスランキングで2番手だったVardhanとのペアで出場となりました。この一連の出来事については↓のブログが詳しいので引用したいと思います。ちなみにこれだけ開幕前に揉めたにも関わらず結局両ペアとも2回戦で敗れています。
パエスはダブルスでキャリアグランドスラムを達成していますが、オリンピックのダブルスでのメダルはありません。ブパシと組んで出たアテネ五輪で銅メダル決定戦を戦って敗れたのが最高成績となっています。(実はシングルスではアトランタオリンピックで銅メダルを獲得しています。当時のパエスのシングルスランキングは126位でしたから、なかなかの快挙でしょう。)正直、今のパエスにはメダル争いに食い込む力は無いと思うので、今回はまさに″出場することに意義がある”ということなのだと思います。
パエスとブパシの現在ですが、コロナの影響によるツアー休止期間中にパエスは「フライパンチャレンジ」という企画をTwitterで発信し、これにブパシが応えています。ブパシが引退して6年。ちょっとだけ仲直りできた…ということなのでしょうか?