女子版サントロ、モニカ・ニクレスク
モニカ・ニクレスクはルーマニアのテニス選手です。シングルスでもキャリア最高28位までいったことのある選手ですが、どちらかというと実績があるのはダブルスで、2017年のウインブルドンで準優勝しています。
このニクレスクは非常に特徴のある選手で、フォアハンドがほとんど全てスライスなのです。しかもラケットワークが独特で体の前でクルンと円を描くような(言葉で説明するのが難しいので後日連続写真をアップ予定)一見するとどうなっているのかよくわからないフォームで打ちます。
バックハンドは両手打ちです。左手のグリップがかなりフォアよりに厚い(たぶんフルウエスタンぐらい)独特の握りをしていますが、こちらは割とノーマルにドライブ系のショットを打ちます。バックハンドからの方が強いボールが打てるので、余裕がある時はバックハンドに回り込むことさえあります。
昔、男子選手で、やはりフォアはほぼスライスでバックは両手打ちのファブリス・サントロという選手がいましたが、ニクレスクのテニスはまさに女子版サントロと言っていいプレースタイルでしょう。ダブルスが強いところも良く似ています。
私は昨年のUSオープンで彼女の試合を観ることができました。試合自体は負けてしまったのですが、ゆっくりなスライスとバックの強打の緩急やドロップショットなど、ニクレスクの多彩なプレーを観ることができました。以前のブログに試合の模様を書いたので良ければ読んでいただけると嬉しいです。
ニクレスクは今年で32歳になる選手です。ダブルスが出来るので選手寿命は長い人だと思いますが、キャリアはそろそろ終盤に入るのも事実なので、残り試合が観られる機会はそう多くはありません。サントロがお好きだった方はきっとニクレスクも好きになると思うので、是非彼女のプレーもチェックしてみて下さい。