ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

H.チャン / L.チャン vs M.ニクレスク / R.オラル

東京2020 オリンピック 女子ダブルス1回戦

M.ニクレスク / R.オラル 7-5 1-6 10-6 H.チャン / L.チャン

 

この試合の見逃し配信です。(02:28:00あたりからスタートです)

sports.nhk.or.jp

 

私の大好きなニクレスクが前回のリオ五輪に続き、ルーマニア代表としてプレーします。改めてどんな選手か紹介しておくと、フォアをほとんど全てスライスで打つという非常に変わったプレーをする選手です。長年単複両方で活躍していましたが、ここ数年はシングルスのランキングは落としていて、主戦場はダブルスになっているようです。

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今回の相手のチャン姉妹は、奇しくもニクレスクがリオ五輪の初戦でも対戦したペアで、そのときにはニクレスクのペアは敗れています。

 

今回ニクレスクが組むのはラルカ・オラルという選手でリオ五輪のときとは異なるパートナーです。オラルはダブルス専門の選手で、現在のダブルスランキングでは40位でこれはルーマニアのNo.1に相当します(ニクレスクは58位でNo.2)。

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ルーマニアペアはオラルが後ろ、ニクレスクが前という布陣を積極的にとろうとしていました。オラルは非常にフォアハンドストロークが強い選手なのでこれを活かしたいという意図があったのではないかと思います。ニクレスクのリターンのときにはあらかじめツーバックでオラルをベースラインに下げておき、ニクレスクがリターンダッシュして雁行陣になるというパターンが多かったです。

 

ただ、ニクレスクのサービスゲームについては相当苦しみました。この試合で都合4回あったニクレスクのサービスゲームは3回ブレークされています。本人も第2セットの自分のサービスゲームで、自分のサーブの精度の低さに明らかに苛立った様子を見せていました。逆にチャン姉妹の側からすれば、ニクレスクのサーブを2度ブレークした第1セットをなんとしても獲らなければならなかった試合だったと言えると思います。2度ともブレークした次のサービスゲームをすぐに落としてしまったので、第1セットは自らの手で落としてしまったような印象でした。

 

サーブ以外ではニクレスクのテクニシャンぶりは随所に見られたと思います。特に得意としているバックのトップスピンロブは効果的に機能していたと思います。また、マッチタイブレークで勝負所での思い切ったポーチは流石にベテランといったところでした。

 

残念ながらルーマニアペアは2回戦でオーストラリアのバーティ― / サンダースに敗れています。

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