ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

杉田祐一が拠点をセルビアへ

少し前のニュースですが杉田祐一が自身の拠点をセルビアに移すことを表明しました。ティプサレビッチのアカデミーに所属するようですね。

news.tennis365.net

このティプサレビッチのアカデミーですが、検索してみるとなんと日本向けのサイトが出てきます。すでに留学している日本人選手や日本人のサポートスタッフもいるらしく、割と日本人を受け入れる素地は元々あるアカデミーのようです。

tipsarevicacademyjp.com

 

以前の記事でも書きましたが、ティプサレビッチと杉田は似たところの多い選手の気がします。その意味でも今回の移住は杉田に合っているのではないかと期待しています。

doublesgeek.hatenablog.com

2020年 チーム名鑑④

レースランキング16位以降のペアは来年は継続しなさそうなペアもいるので写真は割愛したいと思います。

16. フェリックス・オジェ=アリアシム / フベルト・ホルカシュ

ロッテルダムの2回戦進出で得た90ポイントとパリのマスターズ優勝での1000ポイントのみでこのランキングにいるペア。二人ともシングルスプレーヤーなので恐らく今後も不定期結成と思われます。

17. ヘンリ・コンティネン / ヤン=レナード・ストルフ

今年から新しく組み始めたペア。恐らくコンティネンがコロナウイルスを懸念して、ヨーロッパ以外の大会出場を自粛したので、ペアとして5大会しか出ていません。それにしては高いランキングにいると言っていいと思います。サーブのいいコンティネンとリターンが強いストルフと相性の良さそうなペアなので継続して欲しいのですが、どうなるでしょうか。

18. パブロ・カレーニョ=ブスタ / アレックス・デ=ミノー

シンシナティの優勝で得た1000ポイントのみでこのランキングのペア。シングルスプレーヤー同士なので来年も組む機会があるのかは不明。

19. ジェレミー・シャルディ / ファブリス・マルタン

不定期に組んでいるペアで今年は5大会に一緒に出場。戦績としてはローマでの準優勝が光りますが、去年はこの二人で全仏で準優勝していたことを考えるとちょっともの足りない気もします(今年の全仏は3回戦敗退)。同国同士のペアですが、この二人にはオリンピックの出場権はないと思うので、もし来年も継続するなら目指すのは全仏のタイトルということになりそうです。

20. マルセロ・アレバロ / ジョニー・オ=マラ

今年から本格的に組み始めたペアですが、最後の大会のソフィアオープンではそれぞれ別々の選手と組んで出ていたので、今年限りで解散ということのようです。

21. マルセロ・デモリネル / マトゥエ・ミドルコープ

 昨シーズン末から組んでいたペア。今年はコルドバオープンで優勝、サンクトペテルブルクオープンで準優勝と活躍しましたが、そのサンクトペテルブルクオープン以降は別の選手と組み始めたので、今年で解散のようです。

22. マーカス・ダニエル / フィリップ・オズワルド

 昨年秋から組んでいるペア。ジャパンオープンにも出場してくれました(初戦で負けてしまいましたが)。今年はATP250のサルディナオープンで優勝。もうワンランク上にいくには500レベル以上の大会での活躍が欲しいところです。リターンのいいダニエルとサーブのいいオズワルドと相性の良いペアだと思うので、来シーズンの活躍を期待しています。

23. レイブン・クラーセン / オリバー・マラック

共にグランドスラムの決勝で戦うレベルの選手同士のペアでしたが、蓋を開けてみれば9勝10敗という戦績。特にクレーコートの大会では1試合も勝つことができませんでした。共にサーブがあまり強い選手ではないことが痛かった気がします。残念ながらシーズン終了を待たずに解散が決まりました。クラーセンはマクラクランと組むことになりそうですが、マラックは目処がたっている様子がなく心配です。

24. アレクサンダー・ブブリク / ミハイル・ククシュキン

カザフスタンのペアです。今年は全豪と全仏の2大会のみこのペアで出場し、全豪でベスト4に進出しました。このランキングにはその全豪で得た720ポイントのみで位置しています(全仏は初戦敗退)。二人ともシングルスプレーヤーのイメージが強いですが、実はダブルスランキングでもトップ100に入っています。

25. オースティン・クライチェク / フランコ・スクゴール

今年から組んだペアで、キッツビューエルの大会で優勝しています。共にパワーのあるショットが持ち味の選手です。

2020年 チーム名鑑③

11. ファン・セバスチャン・カバル / ロベルト・ファラ

 
 
 
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結成11年目のシーズンだったペアですが、残念ながら今年はタイトルが獲れずに終わってしまいました。このペアが一大会も優勝できなかったのは2014年以来初めてとのことです。今年は大会数も少なかったですし、前半はファラ、後半はカバルがツアーから離れてしまったこともあったのでしょうがない気もします。来年は今のところ開催予定のオリンピックに照準を合わせてくるでしょう。

12. イバン・ドディグ / フィリップ・ポラセク

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年始は好調だったものの、コロナウイルスの影響でツアーが休止になり、再開後はパッとしなかったペア。今年は二人揃って全仏オープンを最後に試合に出ていません。二人ともまだ小さな子供がいるので無理をせず、ということなのかもしれません。来年以降も組むのかわかりませんが、解散はちょっと惜しいペアな気がするのでまた組んで欲しいと思います。

13. サンダー・ジレ / ヨラン・ブリーゲン

 
 
 
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近年着々と実力をつけているベルギーのペア。ジレが右利き、ブリーゲンが左利きの選手です。今年は二人とも自己ベストのランキングを更新しました。今年もツアータイトルを獲得していますが、キャリアを通じて250レベルのタイトルしかないので来年は500以上のタイトルが欲しいところです。

14. ジャン=ジュリアン・ロジェ / ホリア・テカウ

 
 
 
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結成7年目のシーズンでしたが、結成以来初めて1大会も優勝できないままシーズンをおえることになりました。このペアに関しては解散は無いんじゃないかと思うので(願望)、来年また頑張って欲しいと思います。既にウインブルドンと全米のタイトルを持っているので、キャリアグランドスラムを達成して欲しいペアです。

15.ピエール・ユーグ・エルベール / ニコラ・マウ

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ブライアン兄弟とパエスが引退してしまったので、現役選手として全てのダブルスのグランドスラムタイトルを有しているのはこの二人だけになります。今年は6大会しか組みませんでしたが、その内2大会で優勝とのことで相変わらず強さは健在といったところでしょうか。来年はオリンピックを取りに来るでしょう。ゴールデンスラム達成の可能性も十分あるのではないでしょうか。

 

2020年 チーム名鑑②

 6.マルセル・グラノイェルス / オラシオ・セバリョス

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今年3大会でタイトルを獲得したペア。3つとも全てクレーで特にマスターズ1000ローマでの優勝が光ります。肝心の全仏オープンでコケてしまったのはいただけなかったですが、来年以降もクレーでは注目のペアとなりそうです。

7.ルーカス・クボト / マルセロ・メロ

 
 
 
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結成5年目のシーズンだったペア。今年はツアー2勝を挙げていて安定した強さは健在だったものの、グランドスラムでは2回戦が最高とこのペアとしては物足りなかった印象。来シーズンの巻き返しに期待したいところです。

8.ジョン・ピアース / マイケル・ビーナス

 
 
 
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今年から結成されたオセアニアコンビ。ドバイ、ハンブルグアントワープと3大会を制しました。来シーズンはマスターズ以上のタイトルが欲しいところ。まずはこの二人にとって最重要であろう全豪オープンでどんな活躍を見せてくれるか注目したいと思います。

9.ジェイミー・マレー / ニール・スクプスキ

 
 
 
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 あと一歩のところで自国開催だったファイナルズの出場権を逃してしまったイギリスペア。今年はウインブルドンも無くなってしまい、歯がゆい思いだったのではないでしょうか。とはいえ今年最後の大会となったソフィアオープンでペアとして初のツアータイトルを獲得し、悪いことばかりでも無かったシーズンだったと思います。来年の活躍に期待しています。

10.マックス・パーセル / ルーク・サビル

 
 
 
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これまでほとんどチャレンジャーを中心にプレーしていたペア。今年は全豪オープンワイルドカードからの決勝進出というミラクルを起こし一気にツアーレベルに進出してきましたが、その矢先にコロナによるツアー中止が決まってしまい、勢いを削がれてしまったのか再開以降はツアーレベルの厳しい洗礼を受ける形になってしまいました。ある意味では一番コロナウイルスの影響を受けたペアではないかと思います。それでもツアー終盤のサルタナオープンで決勝に進出するなど、少しずつツアーに慣れてきてもいるのでしょう。ツアーレベルに定着できるか来シーズンは勝負の1年となりそうです。

2020年 チーム名鑑①

現在、ATPのサイトで2020年のダブルスチーム人気投票が行われています(こちら)。投票の対象となるのはチームレースランキング1位~25位までのペアで、投票できるのは一人につき1ペアのみ。締め切りは12月11日までとなっています。

 

今年1年の記録的な意味も含めて、当ブログではこの投票の対象になっている25ペアの紹介をしたいと思います。流石に一度に25ペア全てやると長いので何回かに分けたいと思います。オタクの趣味にお付き合い頂ける方は読んでいって下さい(笑)。

 

1.マテ・パビッチ / ブルーノ・ソアレス

 
 
 
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 今年の年間1位のペア。USオープン優勝、全仏オープン準優勝、マスターズパリ準優勝とツアー再開後に強かったペア。正直昨年はパッとしなかったペアなのでこの戦績は予想外でしたが、ソアレスファンの私としては嬉しい驚きでした。ソアレスサービスゲームがもう少し楽にキープできるようになるともっと強くなるペアだと思います。

2. ラジーブ・ラム / ジョー・ソールズベリー

 
 
 
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パビッチ / ソアレスと最後まで年間1位を争ったペア。今年は全豪オープン以外のタイトルは無かったものの、全米、シンシナティ、ツアーファイナルズでベスト4に入っており、特にハードコートで強かったペア。速いサーフェースの方が得意な二人だと思うので、来シーズンはグラスコートでの飛躍も期待したいところ。

3.ウェズリー・クールホフ / ニコラ・メクティッチ

 
 
 
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今年から組み始めた共に89年生まれの同い年ペア。先のツアーファイナルズでペアとして初タイトルを獲得しました。二人とも突出した武器はないものの、オールラウンドにどんなプレーもできる選手なので、来年はどのグランドスラムでも活躍が期待できそうです。

4.ケビン・クラウィーツ / アンドレアス・ミース

 
 
 
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誰も予想していなかった全仏オープン2連覇を達成した”チーム ローランギャロス“とでも言うべきペア。正直昨年の成績はフロックだと思っていましたが、今年の活躍でもうトップチームの一員とみなすべきペアとなったと思います。戦術的には昨年やってなかったサーブ&ステイバックを混ぜるようになったことにも注目したいと思います。

5.ユルゲン・メルツァー / エドアルド・ロジェ=バセラン

 
 
 
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ギリギリのところでツアーファイナルズの出場権を獲得し、さらにそこで決勝まで勝ち上がったことで最終ランキングを5位まで押し上げてきたペア。残念ながらメルツァーが来シーズン中に引退することを表明しているため、チームとしての活躍は恐らくこれで見納めのペア。

ツアーファイナルズ開幕

ATPツアー最終戦が開幕しました。ダブルスについてはレースランキング8位のメルツァー / ロジェ=バセランと9位のマレー / スクプスキが最後まで出場権を争っていましたが、結果的にはメルツァー / ロジェ=バセランが出場権を獲得することになりました。この件については一つ前の記事でも書きましたが、結局この両ペアがそろってソフィアオープンの決勝に進出したので、本当にファイナルズ開幕ギリギリまで出場ペアが確定しないという珍しい状況でした(ATPの記事はこちら)。 

doublesgeek.hatenablog.com

 

気になるのは出場権を得たメルツァー / ロジェ=バセランがソフィアオープンの決勝を棄権しているということです。メルツァーの肩の故障ということで、恐らくファイナルズを見据えて大事を取っての棄権かと思いますが…。

 

今回のファイナルズのグループ名は「ボブ・ブライアン」と「マイク・ブライアン」になっています。今年で引退のレジェンドの名を関するとは粋ですね。「グループ ボブ・ブライアン」はパビッチ / ソアレス、グラノイェルス / セバリョス、ピアース / ビーナス、メルツァー / ロジェ=バセラン、「グループ マイク・ブライアン」はラム / ソールズベリー、クラウィーツ / ミース、クーホフ / メクティッチ、クボト / メロです。

 

現状の勢いでいったらレースランキング1位のパビッチ / ソアレスが頭一つ抜けている気がします。USオープン優勝、全仏オープン準優勝、マスターズ1000パリ準優勝と、大きなトーナメントで軒並み好成績を出しています。ただ、私が気になるのは今年このペアから2勝しているクラウィーツ / ミースです。今年はツアーで1大会しか優勝してませんが、それが連覇のかかっていた全仏なのですから、やはり特筆すべき勝負強さだと思います。

ソフィアオープン開幕 ~ツアーファイナルズの出場権はどちらのペアに?~

今週からブルガリアのソフィアオープンが開幕します。スケジュールの上ではツアーファイナルズのひとつ前の大会なので、この大会までの戦績でツアーファイナルズの出場選手が決まることになります。

 

すでにシングルスの出場選手はこの大会の結果に関わらず確定した状態ですが、ダブルスの出場ペアはまだ確定していません。現在チームレース8位のメルツァー / ロジェ=バセランとそのペアを140ポイント差で追うマレー / スクプスキが、ツアーファイナルズ最後の出場枠を争っている状態です。

 

マレー / スクプスキが逆転でファイナルズの出場権を得るためにはソフィアオープンで優勝し、かつメルツァー / ロジェ=バセランが準決勝までで敗退すること(=決勝に進出しないこと)が条件となります。かなり厳しいですが無くはない条件かと思います。ただ、今大会はメルツァー / ロジェ=バセランが第1シード、マレー / スクプスキは第2シードなので、両ペアは決勝まで対戦がありません。マレー / スクプスキには自力でメルツァー / ロジェ=バセランの決勝進出を防ぐ手立てはないことになります。

 

個人的には4人の中でまだファイナルズに出たことがないスクプスキに出せてあげたい気がするのですが、どうなるでしょうか。