2019.10.2 シングルス2回戦
今大会は日本人が4人シングルス初戦を突破しましたが、これは2003年に鈴木、本村、岩淵、岩見の4人が勝った時以来の出来事なのだそうです。錦織が不在の中でこうしたことが起こるのは嬉しいですね。
特に感慨深かったのは添田の初戦突破です。13回目の本戦出場にして初の初戦突破でした。添田は好きな選手なのですが、年齢的に言ってもこうした大きな舞台での活躍はもう望めないのではないかと思っていたので、今回はとても嬉しかったです。改修した有明のセンターコートでの本戦第1試合での勝利ということで、もしかしたら日本のテニスの聖地の神様が錦織台頭前夜から長年頑張ってきた添田に味方してくれたのかもしれません。
そんな中で添田がつかんだジョコビッチへの挑戦権ですが、誤解を恐れずに言えばこの試合で添田が「勝つこと」を期待していた人はほとんどいないでしょう。しかし、念願の初戦突破を果たし、失うものの無い相手との対戦に臨む添田が「何かやってくれる」ことに期待していた人は多かったと思います。その意味で添田は100%期待に応えてくれました。
添田の持ち味はフラット系のボールでタイミングの早いストローク連打です。その持ち味はいかんなく発揮されていたと思います。しかし、ジョコビッチはそれを受けても同じくらい早いテンポでしかも厳しいコースに返球してきました。ジョコビッチの守備力・攻撃力の凄さを改めて感じる試合でした。
ジョコビッチは第2セット第8ゲームの添田のサーブを狙いすましたかのようにブレークしてサービング・フォー・ザ・マッチを迎えました。誰もが試合終了を覚悟したところでしたが、そこから添田がマッチポイントを凌いで5-5まで戻した2ゲームは間違いなくこの試合のハイライトです。特に↓のポイントは私も会場で歓声をあげました。
Soeda from another zip code 🤯#rakutenopen pic.twitter.com/CD33RsRk8k
— Tennis TV (@TennisTV) October 2, 2019
↑の記事によると添田は「トップ100に入れる」とコメントしているようです。かつて実際にトップ100に入っていた添田が言うのだからそうなのでしょう。また華やかな舞台で活躍してくれる日を楽しみに待ちたいと思います。