ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

楽天ジャパンオープン2019 観戦記②

2019.9.28 予選シングルス1回戦 

M.グラノイェルス 6-1 1-6 6-1 N.ジャリー 

f:id:doublesgeek:20190928224150j:plain

コイントス。左がグラノイェルス、右がジャリー

メインドローの選手の欠場が相次いだことでエントリー時はalternateだったグラノイェルスが予選に出場してきました。相手のジャリーはチリの若手の選手です。

f:id:doublesgeek:20190929074953j:plain

お客さんの入りはこんな感じ。同時刻に内山靖崇vsジョンソンの試合がセンターコートでやっていたのでそちらに多くの人が流れてしまったようです。

f:id:doublesgeek:20190929075351j:plain

ジャリーのサーブ。去年のUSオープンでも彼のサーブを観ましたが、その時は最初からラケットを担ぎ上げておくフォーム(↓の記事)でした。どうやらフォームを変えたようです。

doublesgeek.hatenablog.com

 


第1セットはグラノイェルスのリターンがとにかく当たっていました。ファーストサーブのリターンでもほとんどベースライン上ぐらいでリターンしていたと思います。開始4ゲーム連取し2ブレークアップとした時点でこのセットは勝負あったという感じでした。対するジャリーは武器であるフォアハンドのエラーが多く、ストローク戦でほとんど主導権が取れない状態でした。

f:id:doublesgeek:20190928225034j:plain

グラノイェルスのバックのリターン

f:id:doublesgeek:20190929072628j:plain

グラノイェルスはポイント間に必ずシングルスサイドラインとベースラインの交点にラケットで触るという独特のルーティンがあります。

f:id:doublesgeek:20190928225931j:plain

f:id:doublesgeek:20190928230015j:plain

f:id:doublesgeek:20190928230021j:plain

新しくなったアリーナではセット間でスタッツが液晶に表示されます。第1セットはグラノイェルスの圧勝です。

 

しかし、第2セットになるとそれまでエラーになっていたジャリーのフォアハンドが深くコートに突き刺さるようになり、グラノイェルスが優位が崩れてきます。また、サーブも少しボディサーブを増やしてグラノイェルスにリターンで的を絞らせないようにしていた気がします。第3ゲームでジャリーがこの試合で初めてグラノイェルスサーブをブレークに成功。そこからは益々フォアハンドの威力と精度が上がった印象でした。結果的にはこのブレークの後4ゲーム連取でジャリーがこのセットを奪います。

f:id:doublesgeek:20190929075941j:plain

ジャリーのフォアハンドは強烈でした。打球音だけ聞いていると明らかにグラノイェルスより鋭く、かなり厚い当たりで打っているものと思われます。

f:id:doublesgeek:20190929081118j:plain

第3ゲームをブレークし、ガッツポーズを作るジャリー。

f:id:doublesgeek:20190929081441j:plain

ボディサーブに対しくいこまれたリターンになるグラノイェルス。第1セットのようなリターンゲームを展開できなくなります。

f:id:doublesgeek:20190929081949j:plain

第6ゲーム。サーブインの判定にグラノイェルスが抗議。予選なのでチャレンジは使えません。

f:id:doublesgeek:20190929082414j:plain

グラノイェルスがしばらく抗議を続けていたので、ジャリーはその間に水分補給していました。

f:id:doublesgeek:20190929082729j:plain

第7ゲームでジャリーが見せた股抜きショット。結果的にジャリーのポイントに繋がり会場が沸きました。

f:id:doublesgeek:20190929083321j:plain

f:id:doublesgeek:20190929083327j:plain

f:id:doublesgeek:20190929083326j:plain

第2セットのスタッツ


第3セットの鍵は第1ゲームだったと思います。ジャリーのサービスゲームでジャリーがどんどん攻撃するのですが、グラノイェルスがとにかくよく凌ぎました。結局ジャリーはミスを引きだれてしまいこのゲームを落とすと、第2セットから少しプレーのレベルが落ちてきてしまった印象です。

f:id:doublesgeek:20190929084422j:plain

第1ゲーム。粘るグラノイェルス。この写真のポイントは結果的にグラノイェルスが取ります。

f:id:doublesgeek:20190929084804j:plain

改めてグラノイェルスの守備の巧さを感じた試合でした。この体勢で打たされたスライスが浮かないのが流石です。

f:id:doublesgeek:20190929085407j:plain

サービング・フォー・ザ・マッチでは、グラノイェルスはサーブ&ボレー多用して一気に勝負を決めにいきました。

f:id:doublesgeek:20190929085923j:plain

試合終了

試合が終わった後、勝ったグラノイェルスは特に喜ぶでもお客さんの声援に応えるでもなく淡々と片づけをして淡々と帰ってしまいました。もうちょっとファンサービスして欲しかったなと思ったり…。次は本戦入りをかけて内山靖崇と対戦になります。

負けてしまったジャリーですが劣性の場面でもガッツポーズを作るなどひたむきな様子が好印象でした。また来年是非来て欲しいと思います。