ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

2022年 慶應チャレンジャー 観戦記③

2022年11月6日 男子シングルス決勝

C.オコネル 6-1 6-7(5) 6-3 綿貫陽介

 

ずっとこのブログではO'Connellを”オコンネル”と表記していましたが、大会公式的にはオコネルのようですね。今後過去記事も修正したいと思います。

 

そのオコネルの今大会の試合を結果的には2回戦以外は全て観戦することになりました。過去の試合に比べるとこの日のオコネルは少しスピン量の多いボールを打っていたと思います。ライン際に深いスピン系のボールを打ち続け、綿貫が強引にコーナーに打ってきたらカウンター、下がって長いラリーに付き合いだしたらドロップショットと、まるでクレーコートで戦っているかのようなプレーでした(実際オコネルが一番得意なのはクレーコートのようです)。

 

セカンドセットに関しては綿貫のサーブが良かったと思います。ここぞというところで良いサーブを入れてショートポイントで仕留めることで、オコネルの得意な長いラリーに持ち込ませないパターンが作れていました。ただ逆に言えば、ラリー戦になってしまうと綿貫はなかなかオコネルを崩せないまま敗れてしまった印象です。

 

私は綿貫陣営のすぐ後ろでこの試合を観戦していたのですが、試合後に綿貫のお兄さんが”毎日勉強だな”とポツリとつぶやいたのが非常に印象的でした。その後綿貫が自陣に挨拶にやってきたのですが、その表情は明るく「この後少しポイント練習をしたい」という趣旨のことを言って、なんとさっきまで試合をしていたオコネルのところに練習の交渉に向かったのです。結果やんわり断られてしまったようなのですが(笑)、綿貫との陣営の前向きさが伝わるやりとりでした。

 

オコネルのサインボールの打ち込みのときにスタンドのお客さんと一緒にサインボールをねだってみたり、スピーチで”準優勝だったから陣営にはお礼を言いません”と冗談を言ったりと、敗戦後もユーモアを忘れない綿貫はグッドルーザーだったと思います。相手陣営のコーチにも挨拶に回ったりしていて好青年だなと感じました。