さようなら、ブルーノ・ソアレス
ブラジルのダブルスの名手、ブルーノ・ソアレスがUSオープン2回戦敗退後、インスタグラムで引退を表明しました。
正直、そろそろなのではないかなと思ってはいました。このところあまり戦績を残せていませんでしたし、彼のインスタグラムを見ていると今年に入ってから子供の写真の投稿が多くなっており、なんとなくですが彼の生活のプライオリティがテニスではなくなりつつあることを感じてはいました。
ただ、それにしてもこのUSオープンで引退だとは思っていませんでした。なんとなくシーズンの最後までプレーするか、来年のリオオープンまでプレーするかのどちらかだと思っていたので、この報道は個人的にはショックでした。全米オープン閉幕後にはデビスカップも控えていますが、そこでのプレーの予定もどうやらないようです。
ソアレスは同胞のマルセロ・メロ、オーストリアのアレクサンダー・ペヤ、イギリスのジェイミー・マレーなどとペアを組んできましたが、キャリアの最盛期をともに戦ったマレーとのペアでラストマッチを締めくくれたのは良かったのではないかと思います。
ソアレスは日本によく来てくれた選手で、キャリアを通じて8回ジャパンオープンに出場しています。そのうちの1回、2012年大会ではアレクサンダー・ペヤとのペアで優勝しています。
私自身はソアレスの公式戦を観る機会には恵まれなかったのですが、2018年大会の時に綿貫 / 高橋ペアとの練習試合を観たことはありました。
ソアレスが日本によく来てくれた理由の一つが、おそらく「ダブルスのアーリーラウンドでも見に来てくれるお客さんが多い」ということだったのではないかと思います。下のインスタグラムはソアレスが2017年のジャパンオープンの1回戦の後に投稿したものですが#greatcrowdというところに彼の気持ちが表れている気がします。また、同年同大会では彼自身が出場した試合ではないのですが、ダブルスの試合で満員になっている客席を観ての喜びを表現したツイートをしています(実際にこのときお客さんが満員だったのは他のコートでの試合が全て終わってしまっていて会場の中でこのコートでしか試合がやってなかったからなのですが、ソアレスがそのことを知っていたのかは不明です)。
Great doubles action and packed house in Japan. #lovejapan #doubles pic.twitter.com/H4iZYvdWmE
— Bruno Soares (@BrunoSoares82) 2017年10月3日
当然、今年もその雄姿が日本で観られるものと思っていただけに残念です。プレーもさることながら、ファンに対する対応の丁寧さにも好感の持てる選手でした。引退が惜しまれてなりません。本当にお疲れ様でした。