ダブルスファンの雑記

プロテニスの主にダブルスについて書くブログです

楽天ジャパンオープン2019 観戦記③

2019.9.28 ダブルス予選1回戦

S.ゴンサレス / A.クレシ 7-6(4)  6-4 松井俊英 / 西岡良人

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コイントス。左から松井、西岡、ゴンサレス、クレシ。

例年4ペアがエントリーする楽天ジャパンオープンのダブルス予選でしたが、今年は3ペアしかエントリーがなく、今日行われたダブルスはこの1試合だけでした。

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珍しいセンターコートでのダブルスです。日本ペアの登場ということでそこそこにお客さんも入っていました。

ゴンサレス / クレシは今年から本格的にペアを組みだしたメキシコとパキスタンのペアです。二人とも長年にわたって安定した活躍をしている選手で、グランドスラムのダブルスの決勝を戦ったこともある実力者です。ジャパンオープンによく出てくれる選手でもあり、ゴンサレスはこれが3年連続7回目、クレシは5年連続7回目の出場です。

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左がゴンサレス、右がクレシです。二人とも体格が良いうえに迷彩服みたいな色のウェアなので軍隊のようでした。

調べてみたところ過去に松井と西岡でペアを組んだことは無いようです。西岡はあまりダブルスに出ないのでダブルスランキングでは200番台ですが、今年のデルレイビーチ国際ではダブルスでベスト4に入った実績があります。41歳の松井は今週のダブルスランキングで158位、国内ではマクラクランに次いで2番目にランキングの高いダブルス専門の選手です。

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トスに勝った日本ペアがサーブを選択し、松井のサーブで試合開始。最初のポイントはセカンドサーブがエースになりました。

この試合は日本ペアサーブが非常に良かったです。第1セットは相手ペアにブレークポイントすら与えない展開でした。しかし、せっかくいい形でキープをしても松井のリターンの返球率がそれほど高くないので、リターンゲームで相手に十分なプレッシャーを与えられていたようには見えませんでした。日本ペアは西岡がデュースサイド、松井がアドサイドのリターンに入っていましたが、松井のバックにサーブが入るとクロスに引っ張りきれずに前衛につかまってしまう場面が多かったように思います。両ペアともブレークのチャンスが無いままオールキープで第1セットはタイブレークに突入します。

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松井のややくいこまれ気味のリターン。

松井がリターンで苦しんでいただけにタイブレークの2ポイント目で、フレームショットではありましたが松井のリターンがエースになったポイントは大きかったように思います。日本ペアとしてはこのミニブレークを守りきりたかったところでしたが、4-3で迎えた松井のサーブ2本をいずれもロブを巧く使われてブレークされてしまい、逆転でタイブレークを落としてしまいます。

 

第2セットは第4ゲームの松井サーブでブレークのピンチがありましたが、ディサイディングポイントの末にこれを切り抜けると、続くクレシのサーブをブレークに成功します。ブレークしたゲームでは松井のリターンからのポイントを全て取ることができました。このゲームを機に松井のリターンはタイミングが良くなってきた印象で、これはひょっとしたら…という雰囲気にもなったのですが、第8ゲームで西岡のボレーミスが続いてしまいこのゲームを落として追いつかれてしまいます。最後は第10ゲームの西岡のサーブをブレークされ、試合終了となりました。

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第2セットはクレシのサーブからスタート。このペアは第1セットもクレシが先にサーブを打ったので、クレシのサーブの方が良いということなのでしょう。

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結果的にはこの試合で唯一のディサイディングポイントになった第4ゲーム。リターンはゴンサレス(アドサイド)が担当しました。

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ゴンサレスサーブでのIフォーメーション。このペアは1stサーブではほとんどIフォーメーションを使っていたように思います。

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試合終了

予選かつアウェーだったせいかもしれませんが、ゴンサレスとクレシは特に喜ぶでもお客さんの声援に応えるでもなくそのままベンチに着席していました。ゴンサレスはそのまま帰ってしまったのですが、クレシは残ってお客さんにサインをしていってくれました。

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サインをしてくれているクレシです。お客さんの奥の方に映っているのが見えるでしょうか。

残念ながらゴンサレス / クレシは翌日の予選2回戦でシャラン / スィタック組と対戦に7-6(4) 7-6(5)のスコアで敗れ、本戦出場を逃してしまいました。