自分、クレーコーターなんで
デビスカップが始まりました。アジア・オセアニア地域で開催されているカードは本日初戦のシングルス2試合が行われました。
当たり前ですが、どこの国にもメンバー登録している選手の中で1番シングルスのランキングの高い選手=エースがいるわけで、基本的にはその選手をシングルスに起用することになります。
ところが今回エースをシングルスに起用しなかった国があります。それはイタリア。今回登録されたメンバーで一番ランキングが高いのは16位のチェッキナートなのですが、イタリアは彼をシングルスに出しませんでした。怪我などによるオーダー変更ではありません。最初からシングルスに起用されていないのです。最終日のエース対決(Rubber 4)にも彼を起用していません。
理由はおそらくチェッキナートのグラスコートでの実績の無さでしょう。今回のサーフェスは対戦国のインドが用意したグラスコート。そしてチェッキナートはキャリア通算でたった5試合しかグラスコートで試合をしたことがありません。しかも2勝3敗と負け越し。ちなみに彼の記念すべきグラスコートのデビュー戦は2017年のウインブルドンの対錦織戦で、この時は2-6 2-6 0-6というスコアで瞬殺されています。
相手のインドのエースGunneswaranは102位の選手なので、チェッキナートとはかなりランクの差があるのですが、それでもイタリアはキャリアで2回しかグラスコートで勝ってない選手をエースとして起用するのは気が引けたのでしょう。ちなみに彼の代わりにシングルスに起用されたセッピはグラスコートでの通算成績は65勝46敗です。そりゃセッピですよね。
一応明日のダブルスにはボレッリ/チェッキナートのペアで出ることになっていますが、インドのダブルスは強いのでここはあまり勝利を期待されての起用ではないのでしょう。
実はチェッキナートはハードコードでの通算成績も(インドア、アウトドア合算で)53勝69敗(勝率約43%)と負け越しています。勝ち越しているのは得意のクレーコートだけで346勝184敗(勝率約65%)。それでも世界ランク16位まで上がって来られるのですから、クレーで勝てるというのは大きな強みなのがわかります。